暮らし感光案内vol.7「循環する自然と繋がる」

「見ることの観光から、感じることの感光へ。」訪れた方とまちの人々が出会い、ちいさな化学変化が起きたら。岡崎の暮らしに光を当てて、少しずつ伝えていきます。

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2020.11.30 UP

乙川→六供配水塔→Camping Office osoto

乙川

【朝】(どの時間も本当はおすすめ)
アングルの最寄駅、名古屋鉄道の東岡崎駅を出てすぐに横切るのが、一級河川の「乙川」。大きい川なのに隔てるものが少ないせいか、とても身近に感じる岡崎の風景です。

春には桜、夏には花火と、行事ごととも縁が深い場所ですが、
朝靄、木々や草花、鳥が集う姿、遠くに見える赤い電車、夕暮れ、ライトアップされた橋など、通勤していた時には毎日見ていたのに、それでも飽きないくらい日々刻々と変わる姿が見られます。

いくつか架かる橋の中でも、2020年3月に出来上がった、人と自転車しか通れない木製の橋からは今でも木のよい香りがします。
岡崎の中山間部、額田の材木を使っていて、公募で決まった名前は桜城橋。ひらがなの時は濁点を付けずに「さくらのしろはし」と表記するのは、川が濁らないように、という思いから。
愛知県が定めている橋の表記とのことですが、森と川は繋がっていることも思い出します。

ここ数年は「おとがワ!ンダーランド」として、河川敷でハレよりもケに近いイベントを沢山行っているのも楽しさの1つ。
マーケットや舟あそび、朝市やキャンプにリバークリーン!
ゴミ拾いも宝探しになってしまう、こども達の自由なきらめきも感じられます。

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六供配水塔

【午前】
アングルに程近い住宅街の六供地区は細道が何本もあり、坂も多い場所。まるで迷った時の灯台のように、小高いところに「六供配水塔 」はあります。
見せることが目的の建物ではないのに、装飾的な建築要素を取り入れていて、蔦が絡まっている姿は、まるでヨーロッパの古いお城のよう。
石の町でもある岡崎らしく、外壁には花崗岩も使われているそうです。その佇まいから2013年には、市の景観重要建造物に指定されました。

1934年に浄水場として建てられましたが、老朽化と耐震性から現在は配水場に。中はほぼすべてが貯水室になっていて、今でも近隣へ上水を供給しています。
現役の上水施設のため敷地内は立ち入り禁止ですが、
目の前に塔を眺めることができる公園があります。

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Camping Office osoto

【午後】
アウトドアブランドのスノーピークの子会社が運営している「Camping Office osoto」中に入ると、室内なのにキャンプ場にいるような設えに驚かされます。
一時利用や定期利用ができるシェアオフィス・コワーキングスペースとして、仕事や打ち合わせの場に、レンタルスペースとして、企業の研修や様々なイベントに使われています。

外にいるような開放感や、自然と色々な人が出入りする空間は、地域で暮らす人、企業勤めの人、フリーで働く人などが交流し、繋がりも出来ていく場所。
そのイメージが体現されているような、デッキ部分のガーデンも素敵です。

「パーマカルチャー」(持続可能な、人と自然が共に豊かになる関係を築くためのデザイン手法)という考え方に基づいた、美しいガーデン。
雨水を利用できる池や、落ち葉が土に戻れるコンポスト、様々なハーブや野菜が共存しながら育っているのを見ると、多様性や生かし合い、という考え方にまで想いが馳せられます。

室内スペース、ガーデン共にふらっと寄ってみての見学もできるそうです。こちらは月に1度のペースで想いや取り組みの詳細も聞ける、イベントが行われています。

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(背景、乙川、六供配水塔 写真/小財美香子)
(他写真・文/山崎翔子)

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乙川

愛知県岡崎市

六供配水塔

愛知県岡崎市六供町西二本木28

0564-45-3801

Camping Office osoto

愛知県岡崎市能見通 1-61 ウメムラビル1F

0564-73-6657

9:00~20:00
土日祝定休日

https://osoto.net

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