暮らし感光案内vol.4「伝統と景色」

「見ることの観光から、感じることの感光へ。」訪れた方とまちの人々が出会い、ちいさな化学変化が起きたら。岡崎の暮らしに光を当てて、少しずつ伝えていきます。

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2020.10.02 UP

甲山八幡宮周辺→石原邸→磯部ろうそく店

甲山八幡宮周辺

【朝】
岡崎城の鬼門にあたる、
北の守護神として現在の地にある「甲山八幡宮」
裏手には甲山の森と呼ばれる雑木林があり、実は大型の古墳も。
まちなかから10分ほど登った先、
市民会館の横にこんな場所があるなんて、ちょっとロマンを感じます。

毎年10月の祭礼には、
地元の男性陣による手筒花火が奉納されます。 
各町内会ごとに奉納されるので、やり方も発数もそれぞれ。
手筒の合間に爆竹が鳴らされたりもします。
花火は岡崎の地場産業。打ち上げ花火や仕掛け花火ではなく、
まちに根付いた行事として、勇敢な手筒花火を間近で見られます。

このあたりは少し高台になっているので、
まちを見下ろして全体が見える場所でもあります。
様々なお店と住居と自然と。
岡崎のまちは色々なものが混じり合って、
出来ていることがよくわかります。

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旧石原家住宅(石原邸)

【昼(公開日のみ)】
石原邸と呼ばれて親しまれている「旧石原家住宅」
幕末期の安政6年(1859年)からの庄屋でもあり、
金融業も営む、薪や炭や米穀を扱う商家だったそうです。
商家なのに建物の作りは農家というのは珍しいらしく、
2011年に国登録有形文化財に登録されました。

現在は、年1回秋に数日間のみ、
愛知県の国登録有形文化財特別公開日に一般公開をしています。
それ以外だと、数年前の愛知トリエンナーレ会場でもあったので、
立ち寄った方がいるかもしれません。

昔ながらの木の滑車で出来た井戸があったり、
木製の生活道具がそこここに。
お庭もきれいに手入れされていて、少しぼーっとしたい景色です。
土間に作られたかまどや、火鉢などを見て、
そこで生活をしていた当時につい思いを馳せてしまうような、
静かな時間が過ごせます。
外観も趣がありますが、
タイミングが合えばぜひ中に入ってみたい場所。

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磯部ろうそく店

【午後】
江戸時代から300年、原料も作り方も変えずに、
和ろうそくを製造している「磯部ろうそく店」
岡崎は京都に並ぶ寺院の多い地域で、和ろうそくの産地。
戦前は、岡崎だけでも30軒くらいあったのが、
現在では全国に20軒、岡崎に3軒残っているうちの1軒です。

最近は自分自身の癒しのために、
和ろうそくを購入される方もいるとか。
美しい絵ろうそくもあり、選ぶ楽しさがあります。

お店の入り口から見える工房では、
職人が手作業で作っている様子が見られます。
地下にあるギャラリー「灯庵」では、
歴史を感じられる展示やイベントも。

灯される和ろうそくの炎のゆらめきや光と共に、
1本の和ろうそくに込められた想いや製法や伝統、
岡崎のまちについても温かく教えてくれます。

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(写真/小財美香子)
(文/山崎翔子)

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甲山八幡宮

愛知県岡崎市六供町甲越7

旧石原家住宅(石原邸)

愛知県岡崎市六供町杉本70
※館内を見られるのは、公開日のみ

電話番号なし

https://www.orieotsuji.com

磯部ろうそく店

愛知県岡崎市八幡町1-27
10:00~18:00
水曜・日曜定休
(日曜は要連絡)

0564-24-0245

https://www.isobe-r.jp/

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暮らし感光案内vol.4「伝統と景色」

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